天皇直訴事件とは

岐阜第68連隊に 2等兵として入隊していた北原泰作が、1927 (昭和 2)年11月19日に名古屋練兵場でおこなわれた閲兵式で、軍隊内の差別撤廃をうったえた直訴状を天皇にわたそうとした事件。
福岡連隊事件に大きな感銘をうけ、軍隊内の差別とたたかう決意をもって同年1月に入隊した北原は、軍隊の秩序に抵抗してすでに2回も営倉に入れられていたが、この直訴事件で軍法会議にかけられ懲役1年の刑をうけ、翌28年1月大阪陸軍刑務所に収容された。12月11日刑をおえて出獄したが、刑務所の門前よりただちに姫路の教化隊に送られ、1929(昭和 4)年10月29日に教化隊から除隊となった。