部落産業と呼ばれた産業とは

 以前に、一般的に部落産業と呼ばれていた業種を列挙すると、1皮革関係、2ビニール加工、3食肉関係、4屑物回収、5その他〈草履表、花緒、ブラシ、人造真珠など〉に大別される。
明らかに業種にかたよりがあるが、業種だけで部落産業であったかどうかを単純に決めるわけにはいかない。
特定の業種のなかでも、発展的な業種の分野では、資本が流れ込み発展、他地区への移転が行われた。
逆に、発展的でない業種は、解体、淘汰され現在消滅した。
現在では、上記のどの業種も、移転、解体、淘汰された結果、部落産業と呼ばれるような業種はないと考えられる。